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メニューを手に気分はウハウハ。
本格的なピザがずらりとあれば迷っても仕方ない。
そんな私を無視してか、決められないと思ったのか亜蓮は勝手に注文。
もう一言もないがあえてお礼をにこやかに言う。
「 莉唯、今夜は何したい?」
その笑みはなんでしょうね……
することは決まってるけど一応聞いてみた的な?
あ~ 一人になりたいとか言ったらどうするんだろ。
「 社長は何がしたいですか?用事はないですか?」
「 用事?ないない、俺は莉唯といるって決めてるから 」
へぇ… そうなんだ…… 決めなくていいのに。
と、亜蓮に電話が。
店内では音楽と賑わう声で話しにくく亜蓮は店の外へ。
そうしてるうちにピザが運ばれ皿に乗せてかぶりつく。
おいしくてついつい手が出てしまい、口にどんどん入っていく。
「 うーま!やば~ 」
太るけど今はいい!あー、幸せ。
にしても社長ってば長いなぁ話。
まさか女?
性格はともかくあの社長を女がほっとくわけないか。
特に変な性癖あるわけでもないし……うん。
いいよね、すごく素敵だし私にはもったいない。
私なんか相手にしてていいのかな?
私も私だけどさ……
亜蓮が戻るとピザに手をつける前に私に言った。
今から人に会ってくるからと。
急用で送れないからと謝る亜蓮は私を心配して店に電話をかけ、悠里斗が迎えに来るからと言い私を気にしながら店を出ていった。
亜蓮に店内から手を振る。
なんだか少しだけ寂しく感じた。
一人ピザを食べ、亜蓮の分を残すのはもったいないとなんとか頑張ったが半分だけ残して限界と思っている所へ迎えが来た。
「 お待たせ 」
目の前に座ったのは悠里斗、ではなく碧だ。
「 あ、どうも 」
碧が肩肘ついてニコッと笑って私の前にいる。
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