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幸運の持ち主なのは誰か?
幸いして財布が豊かな私は意外にケチなのだ。
奢りとあらば着いていくのみ。
食べ物を有り難く、おいしく食べられる幸せはこの上ないのです。
だからこそ、私自身も潤うというもの。
「 ピザ久しぶりです 」
「 俺も、滅多に食べないからね 」
「 何でですか、おいしいのに 」
「 米が好きだから 」
ガーン…… となったのはわかるはず。
要するに私の食べたい物に合わせてくれた上にピザは嫌だと否定しないから。
お米は私も好き。
でもたまに違うものを口に入れたくなる。
必ずしも米にしない私。
「 すみません… 和食にしますか?」
あ、聞いたらダメ!
「 ピザ食べたいんだろ、莉唯が食べたい物でいんだよ 」
ほらね。
嫌な奴なら絶体に、あ、そう?じゃ和食で… ってなるよ。
でもこの人は違う。
「 俺3枚はいけるかもな 」
ちょっとだけね、違う部分があるだけで基本優しいんだよ。
「 莉唯なら3回? あはははは、俺ってすげー! 」
……ちょっとだけじゃないね。
大いに違うとこもあるよね。
そしてピザを食べるためだけに専門店に来た。
そこはまたイケメンすぎる人がピザの生地をクルクルと回していた。
私の人生に光が、そう思えるほど今目にする男が揃ってイケメンだ。
こんな運命だと知っていたら泥酔なんてしなかったかもしれない。
「 神様仏様、ありがとう 」
「 どういたしまして 」
え、社長に言ってないけど。
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