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席替え
男子「席替えをしたら、学校一の美少女・田中明彩(あかり)さんが隣席になりました。そして、突き刺すような冷めた瞳で、やけにこっちを見てくるんだが……。多分、思いっきり嫌われてるんだろうな。美少女なんて、俺とは一切縁のない存在だから。――明彩さんは、細い体で風が吹くと自然と髪の毛とスカートが揺れ、周囲を圧倒する可憐さを持ち合わせている。人付きあいは多いいかと言われると、そうでもないのだろうけれど、それなりに、クラスメイトとは、笑顔で挨拶をしているイメージ。(俺の勝手なイメージだが。)それから、1人で音楽を聴いたり、読書をしているのも見かける。でも、なんでこっち見てんだ……?!」
女子「(裏工作成功、学級委員に感謝しないと。それにしても鈴木君、なんか喋りかけてきなさいよ。別に鈴木君のことなんか気にしてないけど……。昔はさ……。あぁもう! 仕方ないから、話し掛けてあげる。)鈴木君、よ、よろしくね!」
男子「(……田中さんの方から話し掛けてきた!)……ど、どうも、鈴木啓太です。」
女子「(え・・・。よそよそしい。なんで? もしかして、私のこと覚えて……ない?)」
男子「(すっげーこっち見てくるんだが、なにか?)」
女子「(なんで覚えてないのよ! こうなったら、思い出させてあげるんだから!)」
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