長條さん

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* * * * 次の日の昼休み、岬は凜の前の席の椅子を借りて、彼女と向かい合っていた。 「長條さんいつもお弁当だね、自分で作ってるの?」 「違う、母親が作ってくれてる」 「お母さんがねぇ」 岬は机に置かれている凜の弁当をまじまじと見た。 長方形の弁当箱には白米と梅干、おかずはたまご焼きやウインナーが入っている。 「いいお母さんだね」 「…うん」 凜は微かに微笑んだ。 自然と岬も笑顔になる。 「神宮さんはいつもパンなの?」 「うーん…もともと小食なんだよね私、パン1個で割りと満腹になる」 「そんなに大きいのに、意外」 「うち、お母さんもお姉ちゃんも身長高いから遺伝だね」 「羨ましい」 「長條さん何センチ?」 「165」 「女子じゃ高い方だよ、私は高すぎるけど」 「バレーするなら高いほうがいい」 「かもしれないけど、私そんなうまくないからなぁ」 「うん」 「おい」 岬はわざとらしく不機嫌な表情を浮かべた。 凜は「ふふ」と笑う。
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