長條さん

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「ほら元気出して、嫌いなやつの言うことなんて聞くことないよ」 「違う」 「え?」 「悪口は慣れてる…だけど私のせいで神宮さんが目をつけられたから」 岬は噴き出した。 この頃下品に噴き出すことが多くなっている気がする。 「そんなこと気にしてたの?長條さんのせいじゃないよ、それに月島さんと衝突するのは初めてじゃない」 「そうなの…?」 「まあ色々ね、ずっと一緒にいると何かとあるもんだよ」 「そっか…」 岬はにんまり笑って凜の腕をに自分の腕に絡ませた。 「え?…なに?」 「東京の女の子はよくするじゃん」 「まあ…うん…」 「嫌?」 「ううん…でも…いやなんでもない」 「なによ?言って」 「…神宮さんって…意外とお調子者っていうか…」 「あはは、本当は私だって根は明るいんだよ」 「…そうなんだ」 凜はちょっぴり口角を上げた。 岬も相好を崩す。 「もうすぐ夏休みだね」 「うん」 「暑い夏がやってくる!嫌だねぇ」 「暑い神宮さん」 岬はえへへ、と笑って組んでた腕を離した。
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