彼女たちの夏

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外でのトレーニングが終わり、次からの練習メニューは体育館内でボールを扱うものだった。 軽くストレッチをした後、部員たちは2人ずつペアを組んでパスの練習をする。 岬は凜とペアだ、ほんの少し前までは凜は色々な人にたらい回しにされていたが今はほとんどペアになる相手が岬に固定されている。 「いくよ」 岬はボールを投げた、凜はそれをキャッチして岬に投げ返す。 肩が温まってきたところで岬はボールを軽く投げ、アタックの要領でボールを叩いた。 ボールは地面を跳ねて凜の手に渡る。 凜も同様に球を地面に打つ。 それが終わると次はオーバーとアンダーのパスだ。 5分ほど基本の練習をして、次に対人レシーブをする。 「…いくよ」 凜が言って、ボールをふわりと投げた。 それを立ったまま打つ、地面にではなく岬に。 これはアタックをレシーブする練習なのだ。 岬はアンダーレシーブでそれを捕らえる。 歪に宙に上がったボールを凜がオーバーでトスをする。 綺麗に上がったボールを岬が高い打点で叩く。 ボールは一直線に凜に向かう、彼女は放たれたボールを見事にレシーブして岬のちょうど真上に落下させた。 「うまいなぁ」と岬は心の中で呟き、少しジャンプして凜にトスした。
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