北海道置戸町を応援する創作童話 「岩になったガマじいさん」

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 むかし、おけとの山奥に、大きな沼と小さな沼が仲良くならんでありました。    大きな沼には、たくさんの魚や生きものが住んでいましたが、みんな自分勝手で、いい場所を取り合ったり、エサを取り合ったり、いつもどこかで誰かがケンカしているのでした。    小さな沼には、何百年も生き続けている、ガマガエルのじいさんが住んでいました。  ガマガエルのじいさんは、何百年もの間、その沼で生きて来たので、だれよりも物知りでした。沼に住んでいる、おたまじゃくしや、ほかの魚たちから、ガマじいさんと呼ばれ、みんなに頼りにされていました。  ガマじいさんが 「明日は大雨が降る。みんな巣穴の深いところにもぐって出てくるんじゃないぞ。」 と言った次の日には、本当に大雨が降りました。  ガマじいさんが 「その水草には毒がある。食べると体がしびれるぞ。」 と注意した水草を、ふざけて食べた魚は体がしびれ、ひどい目にあいました。  そんなふうだったので、小さな沼で暮らすみんなは、何かわからないことがあれば、いつもガマじいさんに相談するのでした。ガマじいさんがいるので、みんな安心してケンカなどすることもなく平和な毎日でした。
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