北海道置戸町を応援する創作童話 「岩になったガマじいさん」

　それから何百年もたった、ある日のことです。心のきれいな人がガマじいさんの岩がある小さな沼へ、湧き水を調べるためにやって来ました。山奥の小さな沼まで、いっしょうけんめい歩いて来たので、とても疲れていたその人は、岩になったガマじいさんの上に座って休んでいるうちに、つい、うとうとと眠ってしまいました。
　その時、ガマじいさんが大活躍しているようすを夢に見ました。おたまじゃくしを守り、岩になってしまった訳がわかったのです。
心のきれいな、その人は、岩になったガマじいさんの強さと優しさに心から感動しました。
　この感動を、おけとの町のみんなに伝えたいと思った、その人の願いで、岩になったガマじいさんは、おけと町役場の前の花壇の中に運ばれてきました。
　役場の前を通ったら、岩になったガマじいさんを探してごらん。深い愛情で子どもたちを守り育てたガマじいさんを見ていると、心の中があったかくなるから。