「悲しみの 数」

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「悲しみの 数」

電車に 乗りながら ふと 考えた。 この空間には 一体 どのくらいの 悲しみが あるのか。 寝坊して 好きなテレビコーナーを 見逃した 悲しみ 暑さで湧き出る イライラと共に どうしようもない 悲しみ 大好きな 何かを 手放さざる負えない 悲しみ 不治の病に 侵された 絶望の 悲しみ きっと  世の中は スポットライトを当てられない悲しみで 満ち溢れているのだろう。 重さを 量ってみたいくらい 私も きっと 一つの 悲しみなのだ。 今もどこかで生まれる  名前の知らない悲しみを   追憶しながら おやすみなさい。 
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