3分間の駆け引き

1/4
前へ
/4ページ
次へ
 エアコンの壊れた夜。僕は脂汗を流しながら天井を見上げていた。  そうだ。こういう時は、冷たいものでも想像しよう。  冷やし中華、かき氷、ビール、アイスコーヒー、冷ややっこ…。  想像を膨らませれば膨らませるほど、身体は熱を持ち、汗をたっぷりと吸ったシャツが張り付いたきた。  もっとだ。もっと凄い妄想を膨らませよう。  冷凍庫、いや…幽霊、そうだ雪女!  そう思った時、首筋に冷たい手のようなものが纏わりついた。  声も、聞こえてくる。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加