after schools 1530

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「あの、数学の質問いいですか?」 弓木さんが、立ち上がるのが横目に見えた。 ほんとに邪魔だな。あの人。 「すいませぇーん。私、英語」 多分、狙って入ってきた桃に今すぐ拍手をおくりたかった。大好き。 「英語か。俺、苦手なんだよな。弓木さんお願いしてもいいですか?」 「あ、はい。」 「お願いしまーす。」 思いっきりぶりっこを作った桃が、私にウインクする。 あー。大好き。 「じゃあ。数学やろっか?」 桃のありがたみを感じながら、永久先生の隣に座る。 「どこらへん?わかんないとこ。」 「応用の46と51です。」 「あー!三角関数ね。」 やっぱり、すごくわかりやすい。わからなかった、公式が1発で入ってすぐに終わった。 「あー!わかった!」 「ほんと?」 「はい!全然わからなかったのに。」 「ならよかった。そこ難しいよね。」 「あっという間に中間テストきちゃうから。今のうちに1年生の復習しとかないと。」 「えらいよ、ほんとに。俺なんてご飯のことばっか考えてるもん。今もすげぇ焼肉食べたいし。」 「焼肉!?え、私も食べたいです!」 「奢ってよ。」 「未成年からお金とるんですか?こわーい。」 「じゃあ、二十歳になったらいいの?」 「嫌です!あ、でも焼肉は行きましょ。 ありがとうございました!」 「おう。おつかれ!」 今度のデートは、焼肉にしてもらおう。 「めっちゃ楽しそうだったじゃん!」 桃がにやにやしながら、チューター室から帰ってきた。 「楽しかった! 桃のお陰。」 「さすが、私だわ。よし!帰ろ!もう6時半 すぎてる。」 あと、何分 ?
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