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そして始まった、バースデーパーティー。
蛇塚くんから配給された三角帽を、半ば強制的にかぶらされた。
...ちょっと、恥ずかしい。
そして次の瞬間、臣くんに何故かマイクを手渡される僕。
「戦隊メドレー、入れました。
一緒に歌いましょうよ!」
そんなのまで、あるのか...。
たぶん映像も、それに合わせた感じに違いない。
それはすごく、すごーく気になる。
...でも僕、音痴なんだよな。
「ハモるところとか、どうしてもひとりでは無理なんで。
決め台詞とかも、全部言いたいじゃないですか。」
更なる、誘惑。
そうこうしてる間に、前奏が始まった。
まだ照れ臭く、迷いながらではあったものの、僕は覚悟を決めてマイクを握った。
わわわ、映像すごいっ!
最近のモノだけだなく、僕が子供の頃観ていた戦隊ヒーロー達まで網羅されてるっ!
臣くんはとても歌が上手で、しかもふりまで完璧。
...めっちゃかっこいい。
僕のテンションは一気に上昇し、あっという間にMAXへ。
台詞のシーンでは二人してポーズを決め、絶叫した。
くぅ...っ、めっちゃ楽しいし、気持ちいいっ!!!
その様子をスマートフォンで撮影する、蛇塚くん。
牧田くんはタンバリンを全力でバンバン叩き、盛り上げてくれている。
...こうして僕は純粋に宴を楽しみ、パーティーのホスト役である事なんて、一瞬のうちにきれいさっぱり忘れてしまった。
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