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この記憶もじきに段々薄れて行くそうだけどな、
俺は忘れやしないさ。
かかぁには、さんざん面倒かけさせちまったもんなぁ。
俺、倒れてから三カ月もすると、治療してもどうにもならないからってさ、
病院追い出されて、それから一年くらい
かかぁがつきっきりで世話をしてくれてよ。
意識が無いって言われてんのに、毎日話しかけてくれてさ。
ずっとちゃんと聞こえていたさ。
俺は惚れ直したね。
こんなに大事に思ってくれていたんだと、
自分を顧みてさ、恥ずかしくもあったよ。
だから決めたんだ。
俺が生まれ変わって、今度は俺が最後までかかぁの面倒見てやるって。
それには曾孫とはいいポジションだろ?
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