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第5話 所長✔︎
ペットホテルの預かりで使うワゴン車に乗り、所長の荒い運転で山奥へと向かう。道中、所長はずっと僕の身体をベタベタと触り、それに対して抵抗する事も出来ず助手席で固まっていた。
一昨日も来た草原に着くと、車の外に出るよう言われたのでドアを開ける。茂り始めた草と土の匂いが、行為の記憶を蘇らせた。
気分が悪くなり動けなくなる僕に対し、所長は淡々とバックドアを開けて何やら準備をしていた。
「誠君、こっちに来なさい」
一度抱いたからか、まるで自分の所用物かのように僕を呼びつけると、ケツを出して車のカーゴルームに手をつくよう命令した。
「……所長、こういうのは嫌です。やめて下さい」
意を決してハッキリと言葉にするも、所長はニヤニヤと不敵な笑みを浮かべて密着してきた。
「誠君はあれやろ、ゲイやろ? 動物相手の仕事をしてるとな…目線とかで分かるんや。やりたい盛りの年頃に、こんな田舎の訓練所でどうするつもりや? ネットで相手探しも出来へんし、不特定多数とやったら病気やら怖いで? それとも、もう柏木か甲斐谷と出来てるんか?」
「そんなことはありません!」
慌てて否定した事が裏目に出て、所長の目が一瞬獣のように光った。
「柏木か?」
「ちがっ…!」
尋問しながら所長の太い筋肉質な足が僕の足を割って入って来る。股間に所長の硬くなった物が当たった時、所長が目の前で舌舐めずりをした。
「甲斐谷か……」
ギクリと身体が固まる。そして同時に所長の目から光が消えた。まるで野生動物が獲物を仕留めた後のような、満足げで恐ろしい目は、全て見透かされているようだ。
「甲斐谷相手やと、まだ何の進展も無いやろ。あいつは無自覚なノーマルやからな。禁欲の片想いを何年もするつもりなんや? えぇやないか、ワシとはスポーツ、ただの性処理や。不特定多数とするより安心安全やし、もちろんワシは、可愛いペットには褒美もたくさんやるで?」
甲斐谷への想いを知られて愕然となる僕に、ベラベラと和姦を持ちかけながら僕のズボンを脱がす所長。靴も靴下も脱がされ、丁寧に畳んで横に置くと、サイドの収納スペースからローションを取り出した。
「ま…待って下さい、その…洗浄とか…してない…から…」
つい先刻、エネマグラを入れる前に洗ったが、何とか言い逃れたかった。しかしそんな微かな抵抗は、軽々と所長に笑い飛ばされた。
「そんなん気にするようなら動物を扱う仕事なんか出来へん。一昨日もそんなことせんでも大丈夫やったやろ? しかもここは大自然や。出そうになったらその辺で出したらえぇ。気になるんやったら、今度からワシが呼んだら自分で洗ってから来なさい」
今度…から……?
その言葉が頭の中で何度もリフレインしている間に、所長は僕をカーゴルームに押し倒し、肛門にローションを塗りこみ指を入れてきた。太くて節ばった指がズブズブと入って来る。
「なんや、すぐ入りそうやな。昼休みに自慰でもしとったんか? 1人でやるくらいなら所長室に来なさい。いつでも可愛がったるさかい」
所長の指の腹が、あるポイントを優しく撫でる度に身体の芯がゾクゾクする。
「ふぁ…ん……ぁ…」
意思を持って前立腺をピンポイントで刺激されるというのは、こんなにもオモチャと違うものなのか。
ついさっき甲斐谷に唇を触られた感触が蘇る。僕はゲイで、若い性欲を処理しきれていない。確かに所長の言ってる事は事実だ。出会いの難しさや、不特定多数と性行する危険を考えると、いっそ所長を甲斐谷だと思えればいいのに。
ゆっくりと出入りする指が2本になると、僕の身体は意思とは無関係に足を開き始めた。粘り気のある液体が糸引く音が車内に響く。
「はぁ…は…あ……は」
「誠君のJrは元気で若いな。もうカウパーでヌルヌルや…やっぱり男児はえぇなぁ、感じてるのが一目瞭然や。乳が無いのは残念やけどな」
滑る股座に、しなる太い肉塊を擦り付けると、所長は何の迷いも無く僕の中に押し入ってきた。
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