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第17話 指導✔︎
「甲斐谷、お前はそこに座ってちょっと見とけ。ワシが誠の扱い方の手本を見せたる」
まだ数回しか抱いてないくせにベテラン気取りの所長。
穴から溢れたローションを手に取ると、所長はそれらを僕のフニャったペニスに丁寧に塗りつけた。熱い左手に包まれると、それだけで気持ちがいい。所長はゆっくりと亀頭部分を握り、指で優しく揉みしだく。
「ん…はぁっ……ん…しょ…ちょ……」
ゾクリと背筋が疼き、自然と足が開いて気息が上がる。そこへ、右手が内股を撫で上げ後肛へ侵入して来た。既に柔らかくなっている穴は最初から所長の指を2本丸呑みにし、気持ちいいポイントに当てたくて指を追いかける。その都度、グチュグチュと粘る音が雨音に混じった。
「腰くねらせて可愛いやろぅ? 誠は敏感で、我慢汁もいっぱい出るし、声も可愛いし、なかなかええ身体してるんやから…そこをしっかり楽しまんと」
「しょちょ…しょ…ちょ……気持ち…いい……」
僕は覚醒し始める下半身を甲斐谷にわざと見せつけ、後ろ手に所長に抱きつき、所長がもたらす快楽を貪った。甲斐谷のことは好きだが、性処理としては所長の方がいい…いつの間にか、愛だの恋だのという感覚が、分からなくなっていた。
首筋を舐め、乳首を優しく引っ張り、全身の快楽センサーを所長がゆっくりと解錠してゆく。息が上がり、体温が上がり、汗が身体を湿らせる。
「はぁ…はぁ…しょちょ…も…ほしぃ…」
内臓が疼く。前立腺付近がヨダレを垂らし始めたのが分かる。食いたい。取り込みたい。突かれたい。刺されたい。串刺しにされたい。
いつの間にかコンドームが装着され硬くなった所長のJrを見るだけで、口にも唾液が溢れてきて、ゴクリと唾を飲み込んだ。耳元で所長が指示を出す。
「誠はどんどん淫乱になっていくなぁ。そんなに欲しかったら、自分で入れなさい。一番気持ちいい所を擦りながら入れるんやで」
言われるがまま所長Jrを下の口にあてがい、目の前に茫然と座り込む甲斐谷に、しっかり見えるように飲み込む。ゆっくりと体重をかけて腰を沈めると、所長のJrが僕の前立腺を全面で擦りあげた。
「ん…ぁああぁっ…っ!」
頭の先からつま先まで甘い痺れが走り、思わず前屈みになると同時に白い体液を飛ばした。それが甲斐谷の顔にかかった…はは、甲斐谷、マジでごめん。
「誠がトコロテンや! 可愛い、可愛い、最高やで誠! ホンマになんて可愛い子や」
肩で息をして所長の身体に身を委ねると、彼は嬉しそうに感嘆の声をあげた。何がそんなに楽しいのか、えらくご機嫌になるとともに、僕の中に収まった所長Jrがより硬く大きくなったのを感じる。
「そのまま前に手ぇついとき。誠の好きなポイントはもう分かってるから、誠はただ感じることだけに集中しとき。えぇな」
黒い革張りのソファの端で足を開いて、前に手をついて尻を上げる。ゆっくりと下から出入りするソレに、イッたばかりの内臓をくすぐられ、色めいた溜め息が漏れた。
「あっ…はん…う…ん…はぁ…はぁっ…」
所長は上手い。年の功だけあって、僕を簡単に追い詰める。初めは有り得ないと思っていたのに、今や信頼し始めていた。所長は僕に快楽しか与えない。ずっとこのまま入れられていてもいいとさえ思えてくる。
ちゃんと僕の身体を気遣ってくれるし、休ませてくれる。無理はさせられたこと無い。痛いこともしない。優しいし、大事にされているのかもしれない。
腹側を中からつつくように揺らされ、グリグリと掻き回され、甘美な痺れが身体の芯から広がっていく。だんだんゆったりしたリズムにもどかしさを感じ始めた時、所長は一旦Jrを抜くと、甲斐谷を手招きした。
途端に腹の中が空っぽになり、寂しさと冷えに襲われる。
「しょちょ…抜かないで…さむくて…さみし…」
「ちょっとだけ我慢しなさい。甲斐谷、お前そのままここに立て。誠が口寂しそうや」
そう言うと所長は僕を後ろから包み込むように抱きかかえ、またズブリと入って来た。熱い塊に埋められ、満たされていく。
「あぁ…所長の…きもちい……」
揺れる僕の前に甲斐谷がおずおずと長い逸物を差し出す。徐々に速くなるピストン運動に身を任せてソレを咥えると、甲斐谷はすぐにガチガチになった。後ろから突き上げられると、喉の奥まで甲斐谷が突き刺さる。
「んぐぅ…っ!」
所長が内壁を擦る快楽と、嘔吐反射による悪寒が混ざり合い、目の前が歪む。所長の衝撃が激しくなり、僕が揺れ弾むと、先に甲斐谷が根を上げた。
「誠、わり…っ」
喉の奥に熱い粘液が放たれ、咳込む。唾液と混ざった雄液がパタパタと床に落ちた。喉に雄臭さがまとわりつく。
「はぁっ…はぁ…ひぃ…ひぃ…」
所長に突き上げられながら喉笛を鳴らす。身体の芯から震え始め、視界が白く輝き出す。
「イ…ク…も…ダメ……」
ブルブルと尻が痙攣を始め、身体の中に熱風が吹きすさぶ。呼吸が止まりそうになる中、所長に強く抱き締められ、腹中がジワリと熱くなると……急に酷い脱力感に襲われ崩れ落ちた。ソファから落ちる寸前に甲斐谷に支えられたが、しばらくは動けそうにない。
「……甲斐谷、もう離してえぇで」
所長が僕の身体を支えたのを確認して、甲斐谷は僕を離した。
はぁっ…はぁっ…はぁっ…はぁっ…
所長の肩に身を預けて喘ぐ僕の首筋を、日焼けした太い指がゆるゆるとなぞっていく。
「これがメスイキした誠や。可愛いやろう? 乱暴な抱き方をしてもこの姿は見れんぞ、甲斐谷。分かったか?」
「…はい」
「お前が誠を好きなんは見てたら分かったけどな、今のお前じゃ誠を満足させられへん。なぁ、誠。ワシと甲斐谷、どっちが好きや?」
「しょちょ…………」
即答で所長の首に腕を回すと、所長は誇らしげに甲斐谷を見た。
「せやろ〜? ワシも誠のこと大好きやで。誠を貸したってもいいけど、あくまで貸すだけや。譲る気は無いで。ワシは3日に1回でえぇから、間の日は好きにしたらよろし。もしくは、ワシと一緒にやるかや」
まだ頭が朦朧として2人の話を把握するのがやっとだったが、何故僕が貸し借りされる話になっているのかまるで分からない。
所長だけの相手をしていれば良かったんじゃないのか? 何故、甲斐谷が加わる話になってるんだ。
考えがまとまらないでいる間に、甲斐谷は答えを出していた。
「後学の為にご一緒します」
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