第6話 快楽✔︎

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第6話 快楽✔︎

 冷たくて硬い小さな医療器具とはまるで感触が違う、熱くて弾力のある太いソレは、長さは僕よりやや短いが一番敏感な所にジャストフィットしてくる。 「んん…あ…うぅ…んっ…!」  また便秘のような感覚に耐える。入って来る時の圧迫感が凄い。何かに掴まっていないと耐えられないほどで、倒したシートの隙間に指を入れようとすると、所長がその手を掴んだ。 「掴まりたかったら、ワシに掴まりなさい。大丈夫や、誠君は処女やないみたいやし、尻も弄って遊んでるくらいやからすぐに良くなるよ」  ゆっくりと始まったピストン運動を受け止める為、所長の背中にしがみつく。満足そうに目を細め、僕の頭を両手で押さえつけると、口の中までも舌で蹂躙して来た。デカいナメクジを飲まされたような不快感に思わず口を閉じると、所長の舌を噛んでしまった。 「チューは嫌いか? まぁ、そのうち咥えてもらう口やからえぇか。それより、もっと力を抜きなさい。でないと後で尻が痛いで」  それからも所長は何やら話しをしながら腰を振っていたが、こっちは聞いてる余裕なんか無く、しがみ付いているだけで精一杯だった。 ac40359a-8af3-4a72-85ac-d0e8a7eeb1ff  何度も何度も揺らされていると、身体が自然に一番楽なポジションを取ろうとする。 「はぁ…あっ…あぁ…はっ…!」  声を出した方が楽だから出す。ピストンのリズムに合わせた方が楽だから合わせる。所長のペニスが擦れて一番楽なところを身体が探そうとして、合わせる。  何とか少しでも苦痛にならないようにと動いたことが、いたく所長のお気に召したようだ。 「そやそや、そうやって自分から腰振って啼いてる姿は最高に可愛いで、誠君。こんな姿を見たら、甲斐谷も簡単に堕ちるやろな」  所長の言葉に血の気が引いた。 「おっとぉ…甲斐谷の名前を出しただけで凄い締まったな。そんなにアイツが好きなんか。どんな反応するやろなぁ…ワシ相手に足を開いて、アンアン叫びながら腰を振る誠君を見たら…」  こんな姿を甲斐谷に見られるくらいなら、死んだ方がマシだ。 「しょちょ…お願い、かいたに…言わな…で…ん…んんっ…」  とことん弱みを握られ、抵抗する気力さえ無くなった僕は、もはや所長に懇願するしかなかった。  所長が押し広げた穴はすっかり柔らかくなり、所長のペニスを根元まで取り込んで、さらに一番気持ちのいいところに強く当たるように探り動く。  所長の熱と汗の匂いが僕の理性を溶かしていく。嫌だと思いつつも、所長の厚い胸板に押されると、気持ち良さが倍増する。オモチャなんて次元が違うほど無意味に感じた。  自分の身体だと思えないほど、ビリビリと甘い痺れに終始支配される後肛は、まるで排泄の為ではなく、快楽を貪る為に作られたみたいだ。  気持ち良い…認めたくはないが、認めざるをえない。前立腺を熱い肉塊で突き回される感覚は堪え難い快楽で…僕は全身で所長を求める欲求に抗えなくなっていた。 「しょちょ…しょちょ…助けて…も……イク…イ…ク…からぁ」 「えぇで…そろそろワシも出しとこか」  揺らされるリズムが速くなると、所長が耳元で囁いた。 「こんな可愛い誠君をワシが独占するのは申し訳ないからな、次からは甲斐谷も誘おうか」 「や…イヤ…しょちょ…らめ…は……んんっ!」  甲斐谷の名前を出され緊張したところに、また一段と深く突き上げられると、全身に電流が走ったように、まだ残っていた精液を飛ばした。 「……誠っ!」  同時に所長が中でイッて、腹の奥が熱くなる。しかし、生でされているとばかり思っていたが、不特定多数との危険を忠告するだけあって、いつの間にか所長はしっかりゴムを付けていた。
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