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やはり、早く堀口さんには素敵な彼氏を紹介しなければな。
帰り支度をしながら、花鈴はそう思っていた。
あのあとも、堀口にチクチクやられたからだ。
でも、堀口さん、新入社員はちやほやされるって言うけど。
今のところ、そんな兆候は見られないなあ。
っていうか、あの写真だけの夫にもまるで、ちやほやされてないし。
それどころか、目障りだと言って、早々に叩き出されそうだ、と思いながら、花鈴はエレベーターホールに向かった。
だが、その既に人気のないエレベーターホールで、バッタリ光一と出くわしてしまう。
「お、お疲れ様です」
と花鈴が慌てて頭を下げると、光一は無言で下げ返してくる。
うう。
なんかすごい迫力で怖い。
あのときはまだ、この人も新入社員だったんだろうけど。
あれから数年。
いつ専務になったのか知らないが、すでに落ち着き払っているな、と思う。
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