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一緒がいい…。
傷付いたり迷ったり、大好きだった人を信じられなくなったりしながら、それでも懸命に生きてきた。
一人が良かった。
一人が、いい…。
ひっそりと穏やかに、何か趣味でも見つけて生きていければそれで良かった。
だって、そんな幸せがあって、人生があってもいいでしょう?
いつもそんな風に考えていた。
今も、心の何処かでは思っている。
そんな人生もいいでしょう?って…。
それが、信じられないほど真っ直ぐに、笑ってくれたらいいと言う人に出逢い、それを貫かれてしまったので、負けて結婚した。
途中で何か恋愛にありがちな、駆け引きや見返り求められていたら、多分…今も一人だったと思う。
彼は結婚してからも、子供が二人も産まれた今も、その要求はひとつだけ。
「水菜、せめて家では笑って!」
「あのね?私が笑わないみたいに言わないでくれる?この状況で笑える?
空は駄々こねて、真夏は泣いてるのよ?」
「だからこそ、笑って!水菜の笑顔にはすごい威力があるんだから!」
と断言された。
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