チューリップ

さいかい

そうしていつのまにか連絡を取る機会も減り、お互いに携帯の買い替えなどで連絡先が消えていた。

どうにか連絡を取りたかった僕は複数の友達に連絡先を知らないかと訪ねた。
ようやく連絡が取れたのは僕たちが高校3年生になる頃。
しかしその当時僕には恋人が居た。
彼女にも恋人がいたため深くは突っ込めずにいた。

すると高校を卒業する頃から連絡が取れなくなった。
恋人が居た僕だが彼女への気持ちは全く冷めないままだった。
ふとした仕草や言葉遣いなど至る所に彼女のカケラを感じていた。

連絡を取れないまま2年が過ぎ、いつの間にか２０歳になった。
会えないままであったが成人式で絶対に彼女に逢えると考えワクワクしていた。

過去の記憶を美化していたかもしれないが、小さな頃からとてつもなく可愛かった彼女が、成人式でどのようになって僕の前に現れてくれるのか楽しみで仕方がなかった。