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――Side 侑一
──くっつくと……したくなるんだよなぁ。
こんな真っ昼間から何考えてんだ俺は、と思いながらも、彼女のすべすべとした肌を滑らせる手を止めることができない。
「侑一さん……あんまり時間ないから……」
俺が脇腹や背中を撫でる度に、彼女はぴくぴくと可愛い反応をしてくれる。これ、意外と嫌がってないんだよな──そう思うと、ますます止まらなくなってしまう。
「大丈夫、バイト先まで送ってくから」
俺は、彼女の額や髪にキスをしながら背中に右手を回し、ブラジャーのホックを外した。
彼女の着ているキャメル色の薄手のセーターは、こうして密着すると身体の線がダイレクトに分かる。オヤジくさい発想なのかもしれないが──する前よりも身体つきが女らしくなったように思える。
可愛いだけじゃなくて色気まで身につけられたら──ますます好きになってしまう。どうしよう、俺。
「あっ……だめ、侑一さん……っ」
セーターの中をまさぐって、その可愛らしい膨らみに直接触れると、紗友里が艶がかった声を出した。俺の身体を押し戻そうとする力は、申し訳程度なのか弱々しい。
「だめなら、そんな声出さないで?」
「だ、って……あ、やぁんっ」
硬くなった小さな頂を指で軽く摘むと、紗友里の身体が大きく跳ねた。俺はそれを合図にしたかのように、彼女をぐっと押し倒す。
「ほんとにダメ?」
すぐにキスできるくらいまで顔を近づけると、紗友里はこの期に及んで「ば、バイトが……」なんて言って俺から目を逸らした。
彼女の口からバイトという単語が出る度に、あのイケメンの顔が脳裏にチラついて、何となく面白くない気持ちになる。
「紗友里、そんなに長くするつもりなの?」
俺が笑うと、彼女の頬がパッと紅く染まった。「そ、そんなことは……」と口ごもってしまったその様子がすごく可愛くて、思わず唇を奪う。
「ゆ、いちさん……あっ、だめ、そこ触っちゃ……」
キスをしながら彼女のスカートの中に手を伸ばして、きゅっと閉じられた太腿を割るように指を潜り込ませる。そこは薄手の黒タイツの上からでも分かるくらいに熱を持ち、湿り気を帯びていた。
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