#2 はじめてのデート、そして

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──買い物もカフェも、わたしが行きたいところに付き合ってもらっちゃった。 古賀さん、なんでも「いいよ」って笑ってくれるんだもん。大丈夫かな、つまらなくないかな。 「前島さん、今日は時間まだ大丈夫なの?」 古賀さんが腕時計を確認しながらわたしにそう尋ねた。時間は午後5時になろうとしているところだ。 「まだ、全然大丈夫です」 「よかった。もう少しどこか見て……一緒にご飯食べて帰れたらって思ってるんだけど」 「は、はい!ぜひ!」 勢いよく返事をしてしまったからか、古賀さんがくすっと笑う。……ちょっと張り切りすぎたかな。恥ずかしい。 「じゃあ、ちょっと本屋寄っていい?仕事関係で欲しいのがあって」 「もちろんです」 ──ごはん、誘ってもらっちゃった。 まだ帰りたくない、もう少し古賀さんと一緒にいたいって思ってたからすごく嬉しくて、ついニヤけてしまいそうになる。 古賀さんも、少しはそう思ってくれてたってことかな? そうだと、いいな……。
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