#2 はじめてのデート、そして

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本屋さんや服屋さんをブラブラ回って外に出ると、空がだいぶ薄暗くなっていた。 「なに食べますか?」 「あ、えっと……」 古賀さんが少し困ったような顔をして、頭をわしゃわしゃと搔く。……あ、あれ?今の、なにかまずかった? 「古賀さん……?」 「……あの、実は、お店を予約してて。完全に俺の独断と偏見で決めちゃったんだけど」 「え……?」 「前島さんの好きなものとか全然わからないから迷ったんだけど、土曜日だし混んでたらアレだな、と思いまして」 ──うそ。どうしよう、嬉しすぎる。 「あ、ありがとうございます。わたし、なんでも食べれます。大丈夫です、絶対」 嬉しくて嬉しくて、つい早口になってしまう。まさか、お店を予約してくれているなんて思ってもみなかった。 「よかった。普通のお店だから、期待しないでね」 「そんなふうに言われたら期待しちゃいます」 前島さん、意外と意地悪だねと古賀さんが笑う。 ──あ、また目尻の笑い皺。わたし、古賀さんの笑った顔、好きだなぁ……。 先週のところの近くだから、と歩く古賀さんの半歩後ろを、ドキドキしながらついていく。 わたしは、自分がどんどん古賀さんに惹かれていることを確信していた。
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