#2 はじめてのデート、そして

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「今の大学生なんて、俺にとったらもはや新人類だよ」 ピザを食べながら、古賀さんが苦笑いして言う。 「新人類……ですか」 古賀さんは、わたしが今打ち明けようとしていたことを知らない。知るはずもない。だけど……。 話があまり良くない方向に向かっていることを感じて、胸がどくんと嫌な音を立てた。 「めちゃくちゃおじさんっぽい意見だけど、ほら、もしいくら可愛かったとしても、そういう対象にはなりえないっていうか」 ていうか、出会うことすらないのになんの心配してるんだ俺は、と古賀さんが笑う。 ──そういう対象には、なりえない。 古賀さんの言葉が心に重くのしかかる。 もし本当は大学生だってことが分かったら、わたしは恋愛対象にはならない……ってこと? 「前島さん、大丈夫?具合悪い?」 古賀さんの声ではっと我に返る。周りの喧騒がさっきよりも耳に響く。 「いえ……そんなことないです」 「空調あまり効いてなくてちょっと暑いよね。お酒、無理しなくていいよ。ノンアルも美味しそうなのあるし」 ほら、と古賀さんが笑顔でメニュー表を手渡してくれる。細やかな気遣いがありがたくて、申し訳なくて、なんだか泣きそうになった。 ──もし打ち明けたら、もう、会ってくれなくなる……? そう思うと怖くて、「実は大学生です」なんて口にする勇気は出なかった。
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