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「ちょっと黙りましょうか、ミハイさん。」
あちこちに失礼だし不適切すぎる。
まだ何か言おうとするミハイさんを睨み、俺はガイドさん、もとい、道真公に頭を下げる。
「気づかなかったとはいえ、本当に失礼しました。」
「いやいや、店主はまったく悪くないだろうに。それにしても、参道の端あたりに他の強い気を二つほど感じたが、それはついてこなかったなあ。別に苛めやしないのに。それほど私は怖いイメージなのだろうか。」
いえ、畏れ多いんだと思います。
きっとそれは珠美さんと木戸のことだ。
二人は、店にウカさんやタカさんが来店すると、遠慮してその夜はなるべく近寄らないようにしてくれる。
ある意味、非常に立場をわきまえている妖怪だ。
それに比べてこの吸血鬼は・・・。
いくら外国産とはいえ、もうちょっとこの国の神様に敬意を払ってもいいんじゃなかろうか。
「では、包丁は私が預かるということで。」
道真公直々に供養をしてくれるという。
なんてありがたいんだろう。
「じゃあ、行こうか。」
「え?」
どこへ?もう包丁塚には用がないはず。
本殿もお参りしたし、あとは・・・
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