居酒屋まるの包丁騒動記

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「すげえよなあ、泉実さん。呼べば神様が駆け付けてくれるんだから、もう無敵だよね!」 待て待て待て! 神様を使い走りってそんなこと・・・そうなるのか! わああ、なんてことをしたんだ、俺は! 指摘されてようやく気付き、あたふた俺が慌てているというのに、ミハイさんは誇らしげにふふんと笑う。 「当然である。我が伴侶にと望むだけの人間なのだ。」 当然じゃないし、望むな、そんなこと。 もしも罰が当たったらどうしよう。 後日。 ウカさんの遣いという狐が開店前の店を訪れて、太宰府天満宮の御守りを届けてくれた。 御守りならば、ウカさんがくれたものがあるし、首から幾つもぶら下げるというのも変だ。 「泉実様。こちらの御守りには、連絡機能はございません。」 むしろ、あったら困る。 今でもウカさんの御守りは、連絡用だけでなく盗聴機能付きなんだから。 あちこちに情報駄々洩れなのは好ましくない。
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