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プロローグ
「香晴さん、お願いします。も、我慢できなっ」
体が火照って仕方がなかった。未だかつてないほどの激しい発情が起こってしまったことを知る。本当に番以外との行為が苦痛でなくなったかどうかなど、もうどうでもいい。
正常な判断が失われているのは発情のせいかもしれないが、最愛の男が目の前にいて、我慢などできるはずがなかった。
「允さん、私も、もう限界です」
そう言って、最愛の男、早乙女香晴はいつになくぎらついた目をして獣のように唸った。
「途中でやめたいと言われても、やめてあげませんからね」
「はい、僕もやめられる気がしませんから。だから、はやく……っ」
香晴の方に手を伸ばすと、痛いほど力強い手に引き寄せられた。
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