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葉音の合間
「おかえり」
久しぶりに帰ってきたきみと、人もまばらな、屋台、連なる道を歩く
「すごいね~、お祭りなんて、何年ぶりだろう、懐かしい」
目を輝かせるきみは、きれいな浴衣姿で、僕は、地味なTシャツ姿
僕らは、釣り合わない
それに、こんな小さな町じゃ、これくらいしか楽しみがないんだよ
そんなこと言ったら、きみに怒られるから、言わないけど
「ねえねえ、みてみて、あれ、かわいくない?」
「はーっ やっぱり、うまくいかない、なんで~?」
きみは、昔から、僕の手をひいて歩くのが癖で、よく笑い、よく泣く
僕は、そんなきみが、不思議でたまらない
どうしてきみは、僕といて、そんなに笑えるんだろう
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