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大学生になって三ヶ月。
入った天文サークルで私は一学年上の梢圭斗先輩が気になって仕方ない。
圭斗先輩は人を寄せ付けない雰囲気を持っていて、耳につけたイヤフカーフ型のヘッドホンでいつもずっと何かを聴いている。
そのため、ちょっと近寄りがたい。
けれども圭斗先輩はいつも瞳が哀しそうに見える。だから私は気になって仕方ないのだ。
「奈央ちゃん、圭斗が気になる?」
次の観測日を決めたサークル終わり、サークルリーダーの越谷先輩にそう、訊かれた。
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