1 星の数ほど……

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 大学生になって三ヶ月。   入った天文サークルで私は一学年上の梢圭斗(こずえけいと)先輩が気になって仕方ない。  圭斗先輩は人を寄せ付けない雰囲気を持っていて、耳につけたイヤフカーフ型のヘッドホンでいつもずっと何かを聴いている。  そのため、ちょっと近寄りがたい。  けれども圭斗先輩はいつも瞳が哀しそうに見える。だから私は気になって仕方ないのだ。 「奈央ちゃん、圭斗が気になる?」  次の観測日を決めたサークル終わり、サークルリーダーの越谷(こしがや)先輩にそう、訊かれた。
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