1 星の数ほど……

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「えっと、まぁ」 「なんで?」 「なんでって、人を寄せ付けないし、あのヘッドホンでなに聴いてるのかなぁって」 「あぁ、なるほど。  奈央ちゃん、圭斗に興味を持つのはいいけどあまり自分のこと喋りたがらないから無理矢理聞き出したりするのだけはやめたげてね」  越谷先輩は銀縁眼鏡のフレーム越しに微笑んでいた。 何か知ってるんですか、と尋ねたかったけどできなかった。 私だって察することぐらいできる。 「はい…」  私はか細い声で返した。 けど頭の中はもっと圭斗先輩が気になっていた。
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