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確かに隼人にとっては興味がないだろうが、俺にとって宝物になるかもしれないのにな。
俺の将来の夢は飲食店を経営して、お客さんを料理で幸せにする事だった。
小さい頃からひまわりの園で院長先生達の手伝いをしていた。
そこから料理を作る楽しさを知り、ハマっていった。
いつもは俺も料理を手伝っていたが女の子達は女の子だけで作りたいと言っていたからクリスマス料理は作らなかった。
今の時代、ネット社会で調べればすぐに料理は出るだろう。
でも俺達子供は大勢いるからスマホを持っていない、毎回院長先生達のスマホを借りるのは申し訳ない。
本ならそんな心配もしなくてすむからサンタクロースに頼んでいた。
前は学校の図書室から本を借りていたが、自分の物が手に入り嬉しかった。
明日は何を作ろうかな、寒い季節が続くとニュースをやっていたから鍋物なんていいかもしれない。
新しい本を開いてそんな事を考えていると、小学生の子供達が俺の腕を引っ張った。
嬉しそうにプレゼントでもらった車のおもちゃを見せてきて、微笑んだ。
子供達はクリスマスソングを歌い、皆ニコニコ幸せそうに笑っていた。
院長先生がクリスマスケーキを持ってきてさらに湧いた。
俺は幸せだってこの時、確かに思った…確かに感じていたんだ。
平和ボケしていたと気付くのが早かったらきっと俺は……
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