1205人が本棚に入れています
本棚に追加
/215ページ
(宮田くんっ……!)
ぎゅっと目をつぶって、あらぬ妄想に耽った。腰をくねらせながら、頭の中ではオリジナルのシナリオを練り上げる。
秘めた想いで繋がった運命のふたりは授業を抜け出し、誰もいない校舎の片隅で愛をささやき、からだを求めあっている。
──そう、その感じだ。ボクが求めているものは。
ゾクゾクする。いやらしすぎる。幸せ。このままでいたい。ずっとこのまま──。
「────ッ!?」
急に息ができなくなった。
反射的に目を開いてすぐ、これが現実だと思えないまま絶頂を迎えていた。
最初のコメントを投稿しよう!