宮田くんは、いい香り

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  「とても心地のよい温度(ぬくもり)だったもので、つい……」  ボクの目と鼻の先で照れながら笑った宮田くんのお顔は、どこか切なげで、儚くて、現実とは思えないほど澄みきった美しさで、 (うひぃいいいいい!!!!!)  もはや直視の限界。  気づいたらボクは自転車にまたがり、来た道を爆速で引き返していた。痛めた足首も、重たい自転車も、ぜんぜん気にならない。取るに足りない。 「会津くん!? どうした!?」 「ごめんなひゃぁあああい!!! 帰りまぁあああああすっ!!!」  テンションがマックス急上昇しすぎて、お家に行けるチャンスなんかどうでもいい。  ──っていうかこんな興奮状態で二人きりになったら、靴のついでにパンツも脱いでしまいそうで絶対にやばい。 (あーーん!! しゅきしゅき!!! だぁあああいしゅきぃいいいいい!!!!)  アァ、神さま。  ボクはいま最高に恋しちゃってます。  
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