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 深い深い眠りの中。どれくらい、時間が経過しただろうか。  ひょっこり、美子ちゃんの姿が見えた。楽しそうにスキップしている。 「琴音ちゃん、大丈夫だった?」  紫色の着物に、黄色い半纏姿で近ずいてきた。相変わらず、赤ちゃんに近い容姿でひょっこり歩いて来るのだから、可愛くて仕方がなかった。 「美子ちゃん!」  私は美子ちゃんに、手を伸ばした。可愛らしい足取りで、近づいて来る。思わず私はぎゅっと、抱きしめた。 (かわいい……)  小さくて温かくて柔らかくて。愛しい。母親になると、こういう感情が芽生えるのだろうか。 「美子ちゃん、助けてくれてありがとう!」
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