森へ

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私は、翌日も森へ行く。 その翌日も。 私は、雨が降らない限り、毎日森へ行ってバイオリンを弾く。 そのおかげで、窮屈な王宮生活での心の負担がすごく軽くなってる気がする。 本物の王女殿下は、相変わらず、昏睡状態が続いていて、意識を取り戻す気配はない。 このまま、王女殿下が眠ったままだったら、私はどうなるんだろう? 縁談がまとまるまでに…ってクラウスは言ってたけど、縁談がまとまっても目覚めなかった時、どうするのか、クラウスは何も言ってくれない。 ここにいるだけなら、なんとかなるけれど、代わりに嫁いでくださいとかクラウスなら言い出しかねない気がして、かなり怖い。 まぁ、今、考えても仕方のないことなので、私はひたすら王女殿下が一日も早く目覚めることを祈るしかない。 そんな日々を過ごして、まもなく10月も終わろうという頃、私は彼に出会った。
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