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「あー!三本は食べ過ぎだって!」
げたんわくんは、フランクフルトを配っている。
良くんは、射的やらせてるし、香多くんは、綿菓子作ってる。にょたチョコ男子ってだけで大人気だ。更紗さんや束砂さんは子供に混じって綿菓子食べてる。遊んでるようだけど、子供たちに危険がないか見てるんだよ。
「瑠璃ーー!もう六時だよーー!」
親父の声が響く。あの親父でも大人の難しい話に混じってる。一応関係者だけど違和感半端ない。
「瑠璃、みんなでもう花火大会に行きなよ」
「大と徹は?」
大に言われて、そう返すと大と徹は首を横に振る。
「俺ら、花火大会の手伝いあるから。みんなのために協力してもらったから恩返ししないとね」
「瑠璃、ちゃんと花火見ろよーー」
つい俺は首を傾げてしまう。
「二人とも働き過ぎじゃない?」
「何言ってんだ!俺らはにょたチョコ男子モデルに最も近しい男子高校生だぞ!こんな夢のような仕事、他にあるか!充分楽しんでるから安心しろ!」
そう言われては何も言い返せない。
「無理はするなよ」
花火をちゃんと見ろという言葉がちょっと気になったが、俺は良くん、香多くん、げたんわくん、薫蘭風ちゃん、束砂さん、更紗さんと一緒に納涼会の会場を後にした。
花火大会の会場に向かっていると背後から「かんぱーい!!」と声がした。飲み会が始まったみたいだ。
俺らは、あまりものの綿菓子を口にしながら会場に向かう。伊織先生と本乃編集長が俺らのために席も確保してくれている。残念なとこあるけど、こういうことをしてくれるから辞められないんだよね。
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