ほどよい温度

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簡単に自己紹介を済ませて、僕は彼女の部屋に荷物を運び込むのを手伝い、周平はもう一杯コーヒーを用意した。 「女の子が来るとは意外だったよ。ここ空調がアレ一つしかないでしょ。個室は夏暑くて冬寒いから、僕なんかはドア開けっ放しで寝てるんだよね。」 「えっ、そうなんですか。周平さんも?」 「俺は閉めてるよ。なんか落ち着かねえし。」 周平は見た目と違って繊細なんだよと教えてあげると、俺は普通で孝太郎が鈍感すぎるのだと反論された。 「ところで……私が来た時、お二人はお話の途中でしたよね。すみません、お邪魔してしまって。」 「あ、そうだ、話の続き。せっかくだから雪ちゃんにも聞いてもらおう。雪山で遭難しかけて、絶体絶命のピンチって時にね……。」
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