悪役令嬢は雑貨屋を始めるが悪戯品ばかり作っている

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3.お客 「お客がぜんぜん来ないじゃないの」 「一体どういう事なのよっ!」 「雑貨屋アリサですっ! 宜しくお願いしますっ!」 と大声で叫んだ。 しかし、通り過ぎの人はぜんぜんこっちに見向きもしない。 「何なのよっ! 雑貨屋の何が悪いのよっ!」 私はだんだんとイライラと心の中に悪みたいのが生まれる。 その時。 私の中で何かが変わった。 「みんな私の事を見てくれないと許さないわ」 私は地面に落ちている石ころを通りすがりの人にどんどん投げた。 投げるとしっかりと命中する。 命中した人はなぜか雑貨屋アリサに来てくれた。 お客はどんどん増えていく。 私はお店の中に戻ると 「こんなにお客がいるじゃないの、なんて素晴らしい事なの」 お客は全員品を持って会計に来てくれる。 しかし、その時。 お客が正気に戻ったかのように何してるんだろうという感じになった。 それですべてのお客は全員何も買わずにお店の外に出て行ってしまった。 「私には経営する能力がないのかな、このままだとまずいわ」 私はどうにかしてこの現状を変えないといけない。 こうなったら50%OFFをしましょう。 「雑貨屋アリサでは今から50%OFFを始めます~、来てください~、お待ちしています」 そうすると一人の男性客がお店の中に入ってきた。 「いっらしゃいませ」 男性のお客は店内をじろじろと見ている。 すると男性客は 「このお店で一番高いものを下さい」 「わ、わかりました」 私は店の奥に行くと一番高い品を持ってきた。 それを男性客に見せると男性客は 「これおいくらなのかな?」 「今は50%OFFなので500万です」 「500万か、安いな、買わせてもらおう」 男性は現金で500万を支払うと私はそのお金を受け取る。 私は品を袋に入れると男性に渡した。 男性は品を受け取るとお店の外に出て行ってしまう。 「ありがとうございました」 「結局、一人しか来ないのね」 私はあまりにもお客が来ないので項垂れた。 50%OFFにしても一人しか来ないってどういう事なの。 私は結局、50%OFFをやめて元の値段に戻した。 「経営するのって難しいのね」 その時。 黒ずくめの男性がこちらにやってくる。 黒ずくめの男性は 「お金を回収しに来た、お金を出せ」 「い、嫌よ、なんでお金を渡さないといけないのよ」 「渡さないとこのお店を潰す事になるぞ? いいのか?」 「そんな脅しには屈しません」 「いい度胸してるじゃないか」 私はこんな人には負けない。 私はお店の外に出ると地面に落ちている石ころを黒ずくめの男性の顔に投げつけた。 「いってぇじゃねえかっ! 何しやがるんだよっ!」 黒ずくめの男性は怒りだしてしまった。 どうしよう、どうしよう、どうしよう。 「ごめんなさい、ごめんなさい」 「石をぶつけておいて謝るだけか? ごらぁっ!」 「ひぃ、なんてね、貴女馬鹿じゃないの」 「俺が馬鹿だって? お前は何なんだよ」 「私はご令嬢よ、あなたよりお金はあるわ」 「そんな事を言うなら土地を買えばいいじゃないか」 それをしたいけど……今はできない。 それに雑貨屋の売り上げでこの借りている土地を買いたい。 「五月蠅いわ、お金を渡すから待ってなさい」 私はお金を持ってくると黒ずくめの男性に渡した。 すると黒ずくめの男性は 「こんなものしか稼げてないのか、情けないな」 「しょうがないじゃない、経営するの初めてなんだから」 「まあいい、応援しているから稼げよ」 「わかってるわ」 黒ずくめの男性はお金を受け取るとどこかに行ってしまった。 それにしてもお金を回収してどうするのかな。 気になるけど、今はいいよね。 それよりまた品を売ってお金を稼がないといけないわ。 なぜ黒ずくめの男性が来たかというと理由は丁度、雑貨屋アリサが建っている場所は 黒ずくめの男性が所有する土地を借りているからだった。 そのためにお金を回収しにくる。 まあ、他の部分でお金が本来ならかかるけど、なぜかお金がかからない。 その代わりに売り上げのお金をすべて渡さないといけないのであった。 そのお金がどういうふうに使われるのかは私は知らない。 きっと犯罪行為には使われていないと信じたい。 私は商売に専念していればいいのよね。 必ずこの土地を買い取ってあげるわ。 私は雑貨屋アリサを繁盛させるために努力を怠らない。 きっと日本一の雑貨屋アリサにしてみせる。 私は呼び込みをする事にした。 「雑貨屋アリサ~、営業してます~、宜しくお願いします~」 呼び込みの成果か、お客が来てくれた。 お客は店の中に入るとお店の中をじろじろと見ていた。 するといくつかの品を会計に持ってきた。 お客は 「これ全部でいくらになる、教えてくれ」 「全部で15万です」 「わかった、支払おう」 お客は現金でお金を支払うと私はそのお金を受け取る事にした。 袋に品を入れるとお客に渡す。 お客は品を受け取るとお店の外に出ていく。 「ありがとうございました」 「まだまだだけど、お客が来るようになったわ、この調子で頑張りましょう」 そろそろ営業時間が終了の時刻ね。 私はお片づけを始める事にした。 お片づけが終わるとお店の外に出てしっかりと鍵を閉めた。 次にシャッターも降ろしていく。 「これでおしまいね」 私は家に帰宅する事にしたのだった。 しばらくして家に着くと私は鍵を開けて家の中に入る。 家の中に入ると鍵を閉める。 私はリビングに行くとソファーがあるのでソファーの上に座る事にした。 「今日は疲れたわ」 私は冷蔵庫から飲み物を取り出すと飲み物のキャップを開けてゴクゴクと飲み干していく。 「冷たい飲み物は美味しいわ」 私は雑貨屋アリサを繁盛させる事はできるのだろうか。 繁盛させないとだめだわ。 きっと大成功させてみせるわ。 明日はもっとお客を来させてみせる。 そのためには何か本当に対策を立てないとダメだわ。 明日の事は明日になってから考えましょう。 私は寝室に行ってベッドの上に仰向けになると目を閉じて寝る事にした。 良い夢が見れますように……。
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