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俺様は最強
門をくぐった。眼前に、本堂らしき建物が見える。
ぞわ。ぞわ、ぞわ。
「な、やめろ。典代!」
「え? うち、何もしてないし」
「あ? しただろうが」
安博は、辺りを見回した。
「おかしい。気のせいか」
「ちょっと、ビビり過ぎじゃないの?」
「あ? 何言ってんだ。喧嘩上等。世界一過酷な競技、アメフトで鍛えた百戦錬磨の俺を舐めんな!」
「わ、分かったわ」
参道は、割れた石畳が一直線に本堂に続いている。
「人ごみどころか、猫一匹いねぇじゃねぇか」
二人は、固く互いに手を握り締めていた。
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