年下の彼

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なんだかんだ言っても友達。 文句も心配もありがたい。 「 清羅、イケメン彼氏の写メ撮ってきてね 」 「 菜々… そんなのいいから仕事!ワゴンセール間に合わなかったら店長の雷一日中落ちるよ 」 なんてね。 「 ひどい… 清羅、彼氏が出来たとたんに冷たいっ 」 そこ違うから。 「 はいはい、二人ともそこまで~ 菜々は 頑張って、清羅行くよ、私らがいると仕事進まないからね 」 むくれる菜々は頑張り屋さん。 私や亜実がいなくても大丈夫。 菜々に頑張れと言い店を出た私と亜実は 恒例である行きつけの喫茶店に行く。 街中には古い昔からの店もたくさんあり、もう客は来ないんじゃないかと思えるくらい古い映画館の入っているビルの三階にある喫茶店がお気に入りでよく行く。 「 喫茶すのこ、なんか久しぶりだね~ 」 「 一人じゃ なかなか来ないもんね、マスター元気にしてるかなぁ 」 「 元気でしょ、いつもの飲ませてもらわなきゃ 」 喫茶すのこ、初めて入ったキッカケはこの名前。 なぜすのこなのか、ツボにハマり初めの頃は笑ってた。 でも、マスターの実家が呉服屋でお祖母さんの名前だと言う。 それには笑えずほっこりとし、行きつけになった。 そしてお気に入りの飲み物がある。 「 あ!マスター久しぶり 」 「 お、久しぶりだなぁ いつものアレでいいか?」 「 うん、ジャモカコーヒー、生クリームたっぷりね!あとレアチーズよろしく 」 亜実がレアチーズまでしっかり頼んで 薄暗い店内に癒しの曲が流れ、古くほつれたり 穴があったりするソファイス。 このイスの沈み具合もたまらなく好きだ。 「 落ち着くね~… 」 「 ほんと、ホッとする 」 イスに背を預け しばらく無言でいる。 明日は ワゴンセールがあるから いつもより早く出勤しなきゃ… 両替も早めにしとかないと… ぼうっとしながら仕事の事を考えていると、携帯が着信を知らせ鳴る。
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