386人が本棚に入れています
本棚に追加
倖に返事を送ってから 私の携帯にはなんの音沙汰もない。
亜実と 喫茶すのこを出て 何を買うわけでもなく ブラブラと歩き、夜は用事があるからと 5時には亜実と解散した。
帰るにも 夕方では時間も早く、適当に目につくショップに入ってみる。
「 あ、スカーフ… この花柄 可愛い~ 」
うわ、1500円!? 安ーい。
明日 店にしてこうかなぁ、気合いのつもりで。
スカーフを買って 満足し、車を停めてあるパーキングに行き自宅に帰る。
途中でスーパーに寄って 夕食に惣菜を買う。
料理は ある程度 出来るが、休みはサボり作らない。
「 ただいま~… って、誰もいないけど 」
買ってきた惣菜を食べ、シャワーを浴びて パソコンで通販ショップを見て時間を潰す。
時間は夜9時を過ぎ、10時前。
目が疲れ、パソコンを閉じて伸びをすると 携帯が鳴った。
「 あ、菜々… ん? しばらく売れてないカーデもセール品にしたい… なるほど、そうだなぁ 売れ残るよりはいいかもね 」
菜々には 賛成と返事を返した。
そして また鳴る携帯。
見れば倖からだった。
『 今 バイト終わりました。仕事、了解です。夜 時間ください 』
この文面に、私は思った。
どうしても会いたい理由があるとすれば、やっぱり付き合えないと断るため。
「 私… 明日 フラれるか。早いなぁ…」
わかった、そう返信して 早々に寝ることにした。
そして翌朝 6時。
何となく 普段より静けさを感じて 窓から外を見ると 雨が降っていた。
「 最悪… ついてないな…」
でも、ワゴンセールは絶対売り切る!
で、夜はフラれる…
朝からしんみりするな!仕事、仕事!
この日は 30分早く自宅を出て職場に向かった。
最初のコメントを投稿しよう!