恋、今から始めます

2/6
前へ
/256ページ
次へ
最近、私の周りは華やかなオーラで溢れている。 その中で私は彼氏いない歴数年? 数年もの間、当然彼氏もおらず独身、と言ってもまだ花咲く23歳。 だからこそ自分では花の独身だと公言している。 でも… 寂しいの。 つまんないの。 だって、一人だもん。 仕方ないじゃない… 花は水がないと枯れるのよ。 友達は 玉の輿や、好きな人と結婚をしていく。 そんな幸せな報告を受けるばかりで財布までが寂しい。 そして、ある日のこと… 「 あれ、清羅じゃん? うっわ、お前マジか~ 久しぶりだな!」 ん… げっ! こいつはっ… 街中で呼び止められた私が目にしたのは、高校時代の彼氏だった奴。 最低野郎! 「 あの~… 誰ですか?」 そう、見たくも会いたくもなければ記憶に残したくない奴。 「 誰って、俺じゃん!松林 透だよ 」 それが、こいつ… 知ってますとも。 私と後輩を二股した上に、後輩を選んだ奴だから! しかも私の無垢なファーストキスを奪った数日後、私にこやかに言った。 ごめんな、その一言だけ。 だから あんたなんて過去の片隅から消し去ったのに。 「 なぁ 暇?」 「 …いえ全然、人違いですから 」 「 なぁ なぁ なぁ、どう見ても清羅じゃんか、付き合えよ~ 昔の…」 「 うっさいわね!しつこいよ、あんた!」 大声で一喝した私は 人混みに隠れ逃げるように立ち去った。 男なんて、どいつもこいつも…… ムカつく!
/256ページ

最初のコメントを投稿しよう!

386人が本棚に入れています
本棚に追加