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どこか年の差を感じた。
そんなに差はないのに。
せめて私服なら倖の隣に並んでも恋人に見えたかもしれない。
「 清羅さん疲れてる?」
「 え… あ、ううん、大丈夫 」
「 俺ね今日講義の後告白された 」
「 えっ!? 」
思わず 声を高く上げてしまった。
だから何… 返事は!?
「 断ったよ。あ、クレープ食べない?」
「 は? 」
クレープの販売車を見つけた倖が駆け出し チョコバナナクレープを買って私に渡す。
「 はい、清羅さん! 疲れたら甘い物 」
あ… 私のために…
嬉しい気持ちが込み上げてくる。
倖にフラれたくない、そう思った。
「 倖くん、この甘いクレープみたいに私を甘く溶かしてよ… 」
って!! しまった…
口から出た とんでもない言葉に、倖は ビックリしてクレープをかじるのをやめ固まった。
「 清羅さん… 俺、清羅さん好きだわ 」
そう言って 笑う倖。
私は 自分を恥ながら、そして 照れた。
クレープにかぶりつきながら そそくさと先に歩く。
「 あ!清羅さん、待ってよ 」
私、やっぱバカ。
バカバカバカ、大バカだわ。
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