いきなりライバル

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柔らかい髪だなぁ 艶もあるし、いいなぁ 突然、頭を撫でる私の手を握る倖。 「 あ、ごめん… 嫌だった?」 「 違う… 俺、昨日より清羅さんが好きだなぁって思って 」 は…… あはは…… この子、どうしてくれようか? 可愛いんですけどっ 「 公共のお店で言わないで 」 嬉しいけど恥ずかしいんだから。 「 じゃあ いつ言うわけ? 」 話、そらすしかないね… 「 手、離してくれないと料理選べないよ?」 倖は握った私の手をいきなりパッと離した。 その顔は照れていて、やっぱり可愛かった。 せーので料理を2品ずつ頼み、私はふと聞いてみた。 「 このあと… 私の事フルつもりでしょ?」 「 え… なんで?」 「 そのために会いたかったんじゃないの?店に来たくらいだから 」 「 違う! なんだよそれ…昨日より好きだって俺言ったよねっ 」 席を立ち怒る倖、私はただ見上げて返事を待ったが、倖はなぜかその場から立ち去って行った。 何… 怒らせた? なんで怒るの… 聞いただけなんだけど。 倖が出て行ったあと入れ違いに運ばれる料理。 あーあ… どうすんの、4品も私が食べるの? 料理を チビチビと摘まみながら考えていた。 これは 追いかけた方がいいのか、ラインで呼びかけた方がいいのか… それから 約30分。 4品の料理はすべて半分ずつ食べた。 「 …清羅さん 」 「 倖くん… 良かった、冷めたけど座って食べたら?料理 」 「 うん 」 戻ってきた倖、しばらくは会話なく私は倖を見つめた。
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