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まっすぐ見てくる倖に、身動き出来ないでいた。
私が捕まえたはずのお好み焼き屋の店員に私の心を真綿の温もりのように包んでくる。
「 また 偉そうに… 生意気!さ、駐車場すぐだから 」
ほんとにもう…
「 清羅さん!」
はいはいはい、これ以上甘いこと言われたら 鼻血どころか 私が襲っちゃいそうだよ。
勘弁して。
駐車場に来ると、助手席に乗る倖。
私の車はチョコレート色の丸四角な形の軽自動車でナビ付き。
「 俺が車買ったら 一番に乗ってほしい。あとドライブいい?」
「 いいよ、楽しみにしてる 」
倖を家へと送るのに、住所を登録する。
「 これで清羅さんが俺ん家にいつでも来れるな 」
なんですって!!
また、そんな…
私が好きに行くとでも?
「 ねぇ、いつでも来ていいから 」
なっ…
運転中なのに集中できないじゃん!
「 倖くん、そう言うことは簡単に言っちゃダメ 」
「 え、なんで?清羅さんならいつ来てもいいけど? まだ、誰も入れてないからさ 」
お… 襲っちゃうからーっ!
私は動揺したせいか、アクセルを踏み込んでしまい、倖がビックリして私もビックリして、しっかりしろと意識を前に集中させた。
まったくもう!
ほんとにもう!!
勘弁して!!
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