恋、今から始めます

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私は怒り顔でズンズンと歩き、友達との待ち合わせ場所まで来た。 ったく、なんなのよ… こんなに人がたくさんいるのに、よりによってアイツに会うなんて信じらんないっ 「 清羅~ お待たせ!」 「 なにっ!! …あ、亜実 」 「 ちょっ、と~ 何よ、怖い顔して… 」 怖い顔? ん~ 思い出したくない、忘れる、消す。 「 ううん~ なんでもなぁい 」 「 あ、そう… さ、お腹空いたし先になんか食べない?」 「 そうだね、任せる 」 透との再開を頭から消し去り、気分新たに亜実と出かける。 亜実が私に話ながら歩き、私は透との再会を忘れた気つもりでいたが、どうしても胸の奥がモヤモヤする。 「 …でね、うちの親戚の子も婚約だって!私より若い二十歳だよ、親にはさぁブツブツ言われるし~ って 聞いてる? 」 「 ん? ああ、ごめん 亜実… 」 「 何よ~ 私たち輝ける花満開中の独身だよ? 項垂れないでよ 」 ほんと、そうだよね。 あんな過去、もういいじゃないの! 清い恋と出会うまでは 諦めないんだから!
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