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街中にある飲食店でいくつか見ては悩み、迷っていた。
「 ねぇ 清羅~ 花の独身もいいけどさ、やっぱ 恋してないと花は咲かないよねぇ 」
「 悲しいこと言わないでよ… せっかく こんなにも美味しい料理の店が 私たちに選んでって言ってるでしょ~」
「 ない!それは ないから。彩りいい食事よりも 自分が花咲いて潤う恋がいいっ 」
この話は 毎度のこと。
食べる店に迷うと いつもこうだ。
店を選ぶにも優柔不断で行ったり来たり、決めていても 他に目移りして迷う。
そんな私たちは じゃんけんをして勝った方が3分以内に店を決める、変なルールみたいなものがある。
そして、運命の歯車がゆっくりと動き出す。
「 清羅、こうなったらアレよ、いい?」
「 いいよ~ … 花~の独身!チャンスは来るぞっ、ジャンケンポーン!」
こんな妙な掛け声までつけたじゃんけんは、私の勝ち。
「 さぁ 清羅、3分! 」
「 OK~…… よし、お好みーん!」
「 お好み焼き? あそ、じゃあ決定、行きましょ~」
これで決めたお好み焼き屋が、私に運命の出会いをもたらす。
そんなこと露知らず、私は亜実とお好み焼き屋に入った。
「 ねぇ なんで お好み焼き?」
「 だって ほら、ドリンクサービスデーって旗があるから 」
「 サービスに釣られたわけね… 釣られないで男を釣りなさいよ 」
なんですって!!
亜実~
「 ごもっともだからそっくりそのまま お返しするわ 」
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