瞬間

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私は、同じことをしたい。 同じ空気を吸いたい。 同じ場所にいたい。 同じ勉強をしたい。 同じ行為をしたい。 「私の好きな女の子とキスしたって本当?」 「それどこ情報?」 「アオ」 彼は引きつった笑いをこぼす。 「なに?監視カメラでもつけてんの?」 「知らない」 黒木がどこでなにをしていたかなんてどうでもいい。 問題は、 「ほんとにしたかってこと」 「したよ」 途端に気持ちが高揚した。 「私にもして」 「は?」 話したこともない、顔が大好きな女の子。 想像しただけで逃げ出したくなるほどに好き。 可愛くて。 「はーやーく…」
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