エピソード2.スターダスト

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「孤独の……闇に…落ちたとしても……‼」 シュウは歌いながら目を細める。 (あぁ……今日も綺麗だ……) シュウにとって、歌は命そのものだった。 (言霊が、一つ一つ真珠のように光り輝やく……) (まるで、スターダストのよう……) シュウの紡いだ言霊が、光の粒となって降り注ぐ。 その光景を見たシュウの頬に、はらりと一筋の涙が流れ落ちる。 (美しい……‼) シュウの涙に、会場は悲鳴に近い歓声に包まれる。 「君の事を……想い続ける……」 甘やかな吐息と共に、シュウは最後の一節を歌い切った。 次の瞬間、割れるような拍手に包まれる。 ステージを終えて会場全体に、真珠のような言霊スターダストが、はらはらと細雪のように降り注いだ。
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