《六》二つの条件提示

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「私を、元の世界に、帰らせて」 それは、虎太郎にも予想がついた要求だった。 もとより叶えてやりたい願いでもある。……すぐに、という訳にはいかないが。 「もうひとつは?」 「あんたの──」 言って、瞳子は虎太郎の腰にある剣を指差した。 「その御大層な名前の刀、私にちょうだい」 予想外の、言葉、だった……。
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