天空碧 — 林家滷肉飯

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「スイゴニュ、リハ」 「(チェン)さん、こんにちは。いらっしゃいませ」 「&%*$$#@??@@>〜?¥?!——」  台北に住み、語学学校に通い早九ヶ月。まだまだわからない言葉も多いけれど、中国語の日常会話にはある程度慣れたつもり。しかし、台湾語でまくし立てられたら、もうお手上げだ。 「小澎(シャオポン)! あんたまた!」  林媽媽が助けに来てくれた。  タクシー運転手の陳さんは、林媽媽の弟。顔を合わせるたびに、わたしを台湾語でからかう。  悪気がないのはわかっているのだが——わたしはこの小父さんが、ちょっと苦手だ。 「(ヂェー)。ちょっと挨拶しただけだよー」 「まったくあんたは毎度毎度飽きもせずになにやってるんだい! 小鈴が困ってるだろう? 小鈴、あんたと曉慧のお昼ご飯用意してあるよ。こんなの構わなくていいから、さっさとご飯お食べ」 「うん。ありがとう、林媽媽」 「ありがとうは言わなくていいって、いつも言ってるだろう? まったく、小鈴はいつまでも他人行儀でしょうがないね」
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